BGMサブスク徹底比較 8社|料金・楽曲数・解約後ライセンスで選ぶ【2026年版】

BGMサブスクは「料金が安い順」では選べません。月660円の国内サブスクと月15ドルの海外サブスクは、楽曲数・商用利用範囲・解約後の扱い・サポート言語が全部違うため、価格だけ並べても意思決定にならない。

検討段階で迷ったら、まず3つの問いを自分に投げてください。

  1. どのプラットフォームに何を投稿するか:YouTube個人収益化チャンネルなのか、企業ブランドのSNS運用なのか、店舗BGMなのか
  2. 解約する未来を想定しているか:1年で別サービスへ乗り換える可能性があるなら、解約後の楽曲利用条件が決定的に効く
  3. 誰の責任で運用するか:個人ブランドなのか、クライアントワークなのか、社内チームなのか

この3つを決めてから比較表を見ると、選択肢が一気に2〜3社に絞れます。今回は2026年5月時点で日本人クリエイターが現実的に選ぶ8サービスを、料金・楽曲数・規約・サポート体制で並列比較します。

第1章 8社の基本情報を一目で

各社の最低料金プラン・楽曲数・運営拠点・設立年・カタログ傾向を1つの表にまとめました。事実の並列のみ、評価語は入れていません。

サービス 月額(最安プラン) 楽曲数 運営拠点 設立年 カタログ傾向
Tunelush ¥660〜 1,000曲以上超 日本 2025年8月 日本制作・全6ジャンル
Artlist $9.99〜(年契約) 数万曲 イスラエル 2016年 海外制作・映像系BGM中心
Epidemic Sound $9.99〜(年契約) 数万曲 スウェーデン 2009年 海外制作・幅広いジャンル
Audiostock 動画配信者プラン ¥858〜 約30万曲(全カタログ) 日本 2013年 日本制作・プロBGM/効果音
DOVA-SYNDROME 無料 約14,000曲 日本 2012年 日本のフリー楽曲
甘茶の音楽工房 無料 約500曲 日本(個人運営) 2008年 アコースティック・ピアノ中心
YouTube Audio Library 無料 数千曲 YouTube 2013年 各ジャンル・YouTube内利用前提
Soundstripe Pro $19.99〜 数万曲 アメリカ 2015年 海外制作・映像系/Content IDクリア

楽曲数は1万曲から30万曲まで、料金は無料から月20ドル超まで、運営拠点は日本・北欧・米国・中東と分散しています。価格帯と楽曲数だけ見ると海外勢が有利に見えますが、後の章で見るとおり、料金体系の透明性・解約後ライセンス・JASRAC関連の整理度合いで、見え方がかなり変わります。

第2章 商用利用範囲の比較

「商用利用OK」と書かれていても、その範囲は8社で微妙に違います。

サービス 個人YouTube収益化 企業ブランド・自社製品PR クライアントワーク 広告・CM
Tunelush OK OK OK OK
Artlist Personal OK OKだが Pro 推奨 NG(Pro / Pro Plus 必要) NG(Pro Plus 以上)
Epidemic Sound Creator OK(個人チャンネルのみ) NG(Pro 必要) NG(Business 必要) NG(Business 以上)
Audiostock 動画配信者プラン OK(投稿者本人のチャンネルのみ) NG(スタンダード必要) NG(スタンダード必要) NG(スタンダード以上)
DOVA-SYNDROME 楽曲ごとに方針 楽曲ごとに方針 楽曲ごとに方針 楽曲ごとに方針
甘茶の音楽工房 OK(クレジット推奨) OK OK OK
YouTube Audio Library OK(YouTube内のみ) OK(YouTube内のみ) NG(YouTube外) OK(YouTube広告内)
Soundstripe Creator OK(ソーシャル中心) OK NG(Pro 必要) NG(Pro 以上)

ここで読み取れる構造的な差は3つあります。

ひとつは「最安プランが個人利用に絞られているサービス」が多いこと。Artlist Personal・Epidemic Sound Creator・Audiostock 動画配信者プラン・Soundstripe Creator はいずれも個人クリエイターのチャンネル利用を想定した価格帯で、企業案件・受託制作には上位プランへの切り替えが必要です。

ふたつめはTunelushと甘茶の音楽工房は、最安プランで広告・CM・クライアントワークまでカバーする設計。これは差別化の要素になります。ただし甘茶の音楽工房は楽曲数約500曲と限定されているため、用途別の選択肢としては Tunelush のほうが運用幅が広い、という見方になります。

みっつめはDOVA-SYNDROMEは「楽曲ごとに方針が違う」こと。サイト全体の規約ではなく、各楽曲詳細ページの「利用規約」欄を毎回チェックする必要があります。クリエイターの作業負荷としては最も高い。

詳細は Artlistを解約する前に知っておきたい全手順Epidemic Sound契約者が知っておきたい解約と乗り換えの判断軸 で個別解説しています。

第3章 解約後ライセンスの比較(もっとも揉める論点)

サブスクを解約した瞬間、過去にダウンロードした楽曲をどう扱えるか。これが現場で最も揉めるポイントです。

サービス 解約後の公開済み動画 解約後の新規プロジェクト 規約上の根拠
Tunelush 永続利用OK 永続利用OK(新規プロジェクト含む) 利用規約 第4条(ライセンスの付与)
Artlist 永続利用OK NG(解約後の新規利用は不可) Artlist Help Center(License Coverage)
Epidemic Sound 公開済みのみ条件下で継続 NG 利用規約
Audiostock 定額制 DL済楽曲も削除義務あり NG 定額制利用規約 第4条1項3号
Audiostock 単品購入 永続所有 永続利用OK 利用規約 第7条第4項
DOVA-SYNDROME 規約遵守の範囲で継続 規約遵守の範囲で継続 サイト規約
甘茶の音楽工房 規約遵守の範囲で継続 規約遵守の範囲で継続 サイト規約
YouTube Audio Library YouTube内なら継続 YouTube内なら継続 YouTube規約
Soundstripe 「your work is protected forever」 公開済みプロジェクトのみ継続 Soundstripe Help(License Terms)

この表の中で「解約後の新規プロジェクトも永続利用OK」と規約で明文保証しているのはTunelushだけです(無料サイトを除く)。

Tunelushの利用規約 第4条(ライセンスの付与)は次の一文を含んでいます:

「会員は、本サービスの会員資格を解約した後も、本サービスの会員期間中にダウンロードした音源を、本規約の禁止事項に違反しない範囲で、解約後に新規に開始するプロジェクトを含めて、永続的に利用することができます」

これは2026年4月の規約改訂で明文化された差別化軸です。

一方でAudiostockの定額制プランは解約後にダウンロード済み楽曲を削除する義務がある点が特徴的です。これは規約に明記されており、定額制の安価さとトレードオフの設計と理解できます。長期利用を前提にするなら、Audiostockは単品購入のほうが安心、という判断に繋がります。

Artlist・Epidemic Sound・Soundstripe の海外3社は「公開済みプロジェクトは永続OK、解約後の新規プロジェクトは新規ライセンスが必要」という設計でほぼ統一されています。これは海外の音楽ライセンス慣行に沿った標準的な設計で、悪い設計ではないが、サブスクを解約・乗り換えする可能性が高いユーザーには利用後の制約が残る点を意識する必要があります。

月660円・全ジャンル聴き放題
Tunelushは商用利用安全な
BGMサブスクリプション
永久ライセンス・Content ID未登録・DL無制限
初回3曲無料DL・商用OK
プランを見る →
Tunelushはライセンス済みBGMの
定額サブスクリプション
Content ID未登録・商用OK・DL無制限
初回3曲無料DL・商用OK
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第4章 Content ID・JASRAC登録状況の比較

YouTube収益化チャンネル・配信運用での「申し立てリスク」を見るための表です。

サービス Content ID登録 JASRAC登録 第三者の不正登録対応
Tunelush 未登録(自社管理) 非登録 未登録方針のため発生リスク低
Artlist サブスク利用者は自動許可申請の仕組みあり 非登録 Artlist Help Centerに対処手順あり
Epidemic Sound サブスク利用者はSafelisting可 非登録 Safelisting申請で解除
Audiostock 楽曲ごとに方針(公式・登録あり) 非登録 利用者が証明書類で対処
DOVA-SYNDROME 楽曲ごとに方針 楽曲ごとに方針 個別対応
甘茶の音楽工房 TRACKS Inc. に YouTube 著作権管理を委託(利用者による登録禁止) 非登録 TRACKS Inc. が対応
YouTube Audio Library 申し立てを受けない設計 非登録 発生しない
Soundstripe Content ID Clearance Tools提供(Pro以上) 非登録 利用者が登録解除可能

Content ID未登録方針 を採用しているサービスは事実上 Tunelush・甘茶の音楽工房(TRACKS Inc.委託のため利用者による登録禁止)の2社。Artlist・Epidemic Sound・Soundstripeは「Safelisting」「Whitelisting」「Clearance Tools」と呼ばれる仕組みでサブスク利用者のチャンネルを認証申請し、自動申し立てを解除する運用になっています。これは事前申請の手間と引き換えに、登録された楽曲を使える設計です。

JASRAC登録は8社すべて非登録です。日本のBGMサブスクで JASRAC 登録楽曲をメインに扱うサービスは少数派で、海外サブスクも同様。BGMの背景音楽用途では JASRAC 包括契約の話題は基本的に発生しません。

YouTube Content ID 警告が来た時の対処法5つ で扱った具体的な対処手順は、上記すべてのサービスで適用できます。

第5章 サポート言語・支払い通貨・契約期間

「規約を日本語で読みたい」「解約手順が日本語で書かれていてほしい」という運用負荷の話です。

サービス 規約・サイト言語 支払い通貨 契約期間 サポート対応
Tunelush 日本語 JPY 月単位(自由解約) 日本語メール
Artlist 英語(一部UI日本語化) USD 年契約(月割で表示) 英語メール/チャット
Epidemic Sound 英語(UI日本語化あり) USD 年契約(月割で表示) 英語メール
Audiostock 日本語 JPY 月単位(プランによる) 日本語メール
DOVA-SYNDROME 日本語 無料 なし 日本語問合せフォーム
甘茶の音楽工房 日本語 無料 なし 日本語問合せフォーム
YouTube Audio Library 日本語UI 無料 なし YouTubeヘルプ
Soundstripe 英語 USD 年契約(月割で表示) 英語メール

海外サブスクは年契約が主流で、月単位の解約を希望するなら国内サブスクのほうが運用上の柔軟性が高い。為替変動の影響もドル建てサブスクは無視できません。$9.99/月は2024年時点で1,400円台でしたが、円安局面では1,600円を超えるタイミングもあり、実質的な月額が予算からずれることがあります。

Artlistを解約する前に知っておきたい全手順 で扱った返金規定・解約手順の詳細は、海外サブスク全般に共通する「解約してすぐ請求が止まらない」「返金は限定的」という構造を理解する材料になります。

第6章 用途別おすすめ

ここまでの5章で整理した事実を、実際の用途別に当てはめます。「Tunelushを推す/推さない」を正直に書きます。

YouTube 個人収益化チャンネル

向いているサービス:Tunelush・Artlist Personal・Epidemic Sound Creator

判断軸:

  • 月額の低さ → Tunelush(¥660)
  • 楽曲数の多さ → Artlist / Epidemic Sound
  • 解約後の永続利用 → Tunelush(規約明文)
  • Content ID申し立てのなさ → Tunelush(未登録方針)

楽曲数を最優先するなら海外勢、コストと将来の自由度を優先するなら Tunelush という選び方になります。

企業ブランド運用・自社製品PR

向いているサービス:Tunelush・Audiostock スタンダード・Epidemic Sound Pro

判断軸:

  • 商用利用範囲が最安プランで広い → Tunelush
  • 日本語サポート・円建て決済 → Tunelush / Audiostock
  • 海外向けコンテンツに合うジャンル → Epidemic Sound

社内決裁の通しやすさ(円建て・日本語契約書)を優先するなら国内、海外マーケット向けなら海外勢。

配信(Twitch・YouTube Live)・ゲーム配信

向いているサービス:Tunelush・Pretzel・StreamBeats(無料)・Epidemic Sound

判断軸:

  • 配信プラットフォームでの転載リスク低減 → Tunelush・Pretzel
  • 配信向け楽曲の専門性 → StreamBeats・Pretzel

配信特化サービスは別カテゴリで、この比較表外。詳細は ゲーム配信BGM・Twitch/YouTube著作権の違い で個別整理しています。

店舗BGM・カフェ・小売

向いているサービス:Tunelush・USEN・モンスター・チャンネル業界系BGMサブスク

判断軸:

  • JASRAC包括契約の必要性 → JASRAC非登録楽曲なら不要(Tunelush・Audiostock等)
  • 業務用BGM配信サービスとの違い → BGMサブスクは「楽曲を自社で再生する」前提

店舗BGMは業務用配信サービス(USEN等)との比較になりますが、楽曲を自社デバイスで再生するなら BGM サブスクで十分です。Tunelushは JASRAC 非登録楽曲のみ・商用利用OK・解約後永続利用、の3点で店舗運用との相性が良い設計。

クライアントワーク(受託制作)

向いているサービス:Audiostock スタンダード・Epidemic Sound Pro / Business・Soundstripe Pro

判断軸:

  • クライアントへのライセンス譲渡可能性 → 上位プランの要件確認
  • ライセンス期間の長さ → 永続ライセンスが組み込まれているプラン

クライアントワークは上位プラン前提。Tunelushの最安プランも商用OK・クライアント案件OKですが、契約書の譲渡条項などはクライアント側との交渉次第です。

ショート動画ブランド運用

向いているサービス:Tunelush・Audiostock 動画配信者プラン

判断軸:

  • TikTok・Reels・Shortsへのクロス投稿リスク → Content ID未登録方針
  • 月額の低さ → Tunelush

TikTok・Instagram ReelsのBGM著作権|公式音源と外部BGMの使い分け で扱った外部BGMの判断軸は、上記サブスクの選定にも応用が利きます。

第7章 FAQ

Q1. 8社のうちどれが「一番安全」ですか?

「一番安全」という1社は存在しません。安全性の定義(Content ID申し立てがない/規約が透明/解約後も使える/日本語サポートがある)によって、答えが変わります。最安プランで最も多くの安全要素を満たすのはTunelushですが、楽曲数を重視するなら Artlist / Epidemic Sound の方が選択肢が広い、という別の評価軸が成立します。

Q2. 海外サブスクと国内サブスクを併用するのは賢い?

用途が違うなら、賢い選択です。海外サブスクは楽曲数で強く、国内サブスクは規約の日本語明確性とコストで強い。例えば「海外向けYouTubeはEpidemic Sound、国内ブランドコンテンツはTunelush」という使い分けは、月20ドル前後の追加コストでカバレッジが大幅に広がります。

Q3. 無料サービス(DOVA-SYNDROME・甘茶の音楽工房・YouTube Audio Library)だけで十分?

個人クリエイターのスタート段階・趣味用途なら十分です。ただし、ブランド運用・クライアントワーク・解約後の永続利用を意識した瞬間に、無料サービスの楽曲ごとに違う規約と作業負荷が増えます。月数百円〜千円台の有料サブスクへ移行することで、規約確認の手間が大幅に減るという「時間のコスト削減」効果があります。

Q4. 1サービスに絞るべきですか?

絞ったほうが運用は楽ですが、リスク分散の観点から2サービス併用を推奨する人もいます。例えば「メインBGMはTunelush、特定ジャンル(Cinematic映像系)だけ Artlist」という使い分けで、片方が運営方針を変えても影響を限定できます。

Q5. プランをいつ切り替えるべきですか?

切り替えタイミングの目安は3つです。①月の動画投稿本数が10本を超える、②ブランド運用・クライアントワークを始める、③過去動画の保存数が100本を超える。①②は上位プラン推奨のサイン、③は解約後ライセンス条項を改めて確認すべきタイミングです。

第8章 まとめ

8社それぞれに合う用途があります。「全員にとってベスト」のサブスクは存在しません

意思決定の手順としては、まず3つの問い(プラットフォーム・解約想定・運用主体)に答えてから、本記事の表を参照する。表を見ながら自分の用途欄を確認し、選択肢を2〜3社に絞る。最後に各社の公式サイトで料金・規約の最新情報を確認して契約、という流れが最短です。

Tunelushは「Content ID未登録・商用OK・解約後新規プロジェクト含む永続利用」を最安水準(月660円)で提供する設計です。楽曲数では海外サブスクに及びませんが、規約の透明性・運用コストの低さ・日本語サポートで選びたい層に向きます。

楽曲数最優先なら海外サブスク、規約と長期コスト重視なら Tunelush、無料スタートなら DOVA-SYNDROME / 甘茶の音楽工房 / YouTube Audio Library、という選び方が現実的です。

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※本記事に記載されている各サービス(Tunelush・Artlist・Epidemic Sound・Audiostock・DOVA-SYNDROME・甘茶の音楽工房・YouTube Audio Library・Soundstripe等)の料金・機能・利用規約・解約後ライセンス・Content ID対応に関する情報は、2026年5月9日時点で各社公式サイトに公開されている内容を参照しています。各サービスの仕様・価格・規約は予告なく変更される可能性があるため、契約や利用の前に必ず各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事の内容は法律相談ではありません。重要な意思決定の際は弁護士など専門家への相談を推奨します。

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